
ホットプレートから出る煙が嫌
コンパクトな少煙グリルが欲しい
自宅焼肉で悩みのタネになるのが「煙と匂い」。油ハネの処理やホットプレートの洗浄も面倒そのもの。想像しただけで、自宅焼肉を諦めてしまう人も多いと思います。
2021年に実施された調査でも、自宅焼肉で困ることの第1位が煙と匂い、第2位が後片付けでした。
株式会社フードテックラボ「おうち焼肉に関する調査」
そんな悩みを減らしてくれるのが、イワタニのスモークレスグリルシリーズ(やきまる、やきまる2、マルチスモークレスグリルの3機種)。
ホットプレートより煙も匂いも少ない。コンパクトで後片付けのストレスが減少。ガスの強みを活かした焼き具合や手頃な価格も魅力です。
今回は、
- やきまるとやきまる2の違い
- マルチスモークレスグリルとやきまるシリーズの違い
を解説します。
簡単な比較をするだけで、違いがはっきり分かります。お気に入りの1台を見つけるための参考にどうぞ。
スモークレスグリル「やきまる」はなぜ100万台も売れた?

ガスコンロのプロが、日本の住宅環境と自宅焼肉事情を鑑みて生み出したのが「やきまる」(日本製)です。
特許取得 第6375336号
カセットコンロの老舗企業「岩谷産業」の製品で、やきまる2も含めると、累計販売台数は100万台を突破しています。
ホットプレートより煙が少なく、マンションやアパートでも自宅焼肉ができる。立ち上がりが早く、食欲をそそる焼き色がつく直火焼き。
さらに、無煙ロースターより安価で美味い。
これだけの条件と整えば、100万台突破も不思議ではありません。
【人気の理由1】煙と匂いを抑える仕組み
自宅焼肉で困る煙と匂い。数日間残る焼肉臭は、脂を燃やしたときに発生する煙が原因です。つまり、
脂の燃焼を減らし、煙の発生を抑えることができれば、自宅焼肉の問題はほぼ解決します。
やきまるとマルチスモークレスグリルの仕組み
- プレート上の脂を減らす
- 火元に脂を落とさない
- 脂が燃えないようにプレート温度をキープする
【煙と匂いを抑える仕組み】1.プレート上の脂を減らす
脂が燃えて煙が出るのは、火元に落ちたときだけではありません。高温のプレートに残る脂もまた、煙を出す原因(煙化)になります。このことから、プレートに落ちた脂を排出する仕組みが必要です。
やきまるとマルチスモークレスグリルのプレートには、「脂を流す溝」と「脂を落とすスリット(切れ込み)」があります。

プレートは中央が高い傾斜になっていて、脂は溝を流れてスリットから落ちる構造。落ちた脂は、プレートの下に設置する水皿に溜まります。

すべての脂を排出することはできませんが、これだけでもかなりの煙と匂いを抑えることができます。
【煙と匂いを抑える仕組み】2.火元に脂を落とさない
スリットから落ちた脂が火元に落ちてしまっては元も子もありません。2つめの仕組みが、プレートの裏面にある約7mmの壁です。

この出っぱりが火元とスリットの境界を守っています。
もしこの壁がないと、本体の中からモクモクと白い煙が一気に部屋中に広がることに。プレートの裏という地味な場所ですが、重要な仕事をしています。
【煙と匂いを抑える仕組み】3.プレートの温度をコントロール
煙を抑える仕組みの最後は、プレートの温度コントロールです。
プレートが高温になり過ぎると、食材から出た脂やプレートに残った脂が煙化します。やきまるシリーズとマルチスモークレスグリルは、プレート焼き面の温度が上がり過ぎない構造になっています。

焼き面が約210~250℃をキープできるようにコントロール。肉が美味しく焼けて、煙が出にくいギリギリの温度です。
さすがに焼肉屋さんで食べる肉には及びません。でも、味の割に煙と匂いが出るホットプレートと比べたら、いい買い物をしたと思えるはずです。
【人気の理由2】後片付けが楽!少人数向きのコンパクトサイズ

後片付けや収納もふまえて、コンパクトな調理器の人気が上がってきました。小型の使いやすさを活かして、4人家族用に2台用意している人もいます。
プレートの面積が限られるため、1度に多くの食材を調理するのには不向きですが、2人までなら1台で十分です。
コンパクトサイズのメリット
食材を並べて狭くなったテーブルにも置ける。小さいプレートは洗うのが楽。収納スペースに悩まない。アウトドアにも持って行ける。
コンパクトサイズならではの魅力があります。
【人気の理由3】電気がいらない-キャンプや1人BBQにも
カセットガス式の強みは、カセットガスさえあれば電源がなくても使えるところ。キャンプで使う人もいれば、少煙を活かしてベランダで1人BBQを楽しむ人もいます。
停電時でも使えますが、プレートに傾斜とスリットがあるので、用途はほぼ肉の調理。また、プレートを外して使ったり、別の器具を使用したりすると火災の原因になります。
「停電時のスタミナ補給に肉!」というのもいいですが、災害時の備えとしては、普通のカセットコンロを用意しておきましょう。
やきまる・やきまる2・マルチスモークレスグリルの違いと1台に決めるまで

性能面での違いはありません。
同一条件で焼肉をした場合、火力、抑煙効果、油ハネなどで差は出ません。
違いはこの4つです。
- 色
- フッ素加工の施工場所
- たこやきや鍋の保温ができるか
- 価格
この3機種で迷ったら、まずは
やきまるとやきまる2のどちらが欲しいか
を考えると1台に絞りやすくなります。
「やきまる」と「やきまる2」の選ぶポイントは色
やきまるとやきまる2を選ぶポイントは、「色」です。

細かい違いも見れば、やきまる2は本体にもフッ素加工を施してあり、お手入れは若干楽かもしれません。でも、やきまるも汚れは落とせるので、大きな差ではありません。
※どちらもプレートのオモテ面はフッ素加工を施してあります。
やきまるシリーズはオープン価格です。
楽天市場のイワタニ公式オンラインショップを参考にすると、やきまるは6,980円、やきまる2は8,580円でした。メーカーはやきまる2を上位モデルにしていますが、やきまる2の方が安い販売店もよく見かけます。
価格バランスは崩れているので、やきまるを選ぶポイントは色。個人的には、温かみのあるブロンズカラー(やきまる)の方が好きです。
どちらが欲しいか決まったら、マルチスモークレスグリルと比べてみてください。
「やきまるシリーズ」と「マルチスモークレスグリル」の選ぶポイントはたこやきと五徳
やきまるシリーズとマルチスモークレスグリルの違いは、「たこ焼きプレート」と「五徳」の有無です。
たこ焼きプレート
マルチスモークレスグリルは、たこ焼き用のプレートを付属。

たこ焼き器を持っていないなら、マルチスモークレスグリルがおすすめです。

また、マルチスモークレスグリルには五徳がついていて、鍋の保温などに使えます。使える大きさは小型の鍋。鍋底の直径は10~14㎝、6号土鍋までです。

別売りのジュニアマルチプレート(CB-A-MPJ)を使えば、すき焼きも楽しめます。

1人すき焼き。
※ジュニアマルチプレートはやきまる・やきまる2には使用不可
マルチスモークレスグリルのメーカー希望小売価格は16,500。楽天やAmazonだと10,000円前後で買えます。
マルチスモークレスグリルの方が高いですが、たこ焼き機能付きと考えればかなり割安です。逆に、たこ焼き器をすでに持っているなら、やきまるシリーズを選びましょう。
仕様を比較
マルチ スモークレスグリル | やきまる2 | やきまる | |
---|---|---|---|
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() |
JAN | 4901140904493 | 4901140905346 | 4901140907937 |
発売年 | 2019年 | 2021年 | 2016年 |
価格 | 16,500円 | オープン | |
本体色 | ブラック | シルバー | ブロンズ |
幅×奥行 | 303×278mm | ||
高さ | 140mm | 149mm | |
五徳(ごとく) | あり | なし | |
ガス消費量 | 1.0kW(900kcal/h 76g/h) | ||
連続燃焼時間 | 約217分(ガス1本目安) | ||
容器着脱方式 | マグネット方式 | ||
付属品 | 取っ手、たこ焼プレート | 取っ手 | |
フッ素加工 | プレート | プレート 本体 | プレート |
生産国 | 日本 |
やきまる・スモークレスグリルの口コミ

良くも悪くも、やきまるとスモークレスグリルの特徴が分かる口コミをピックアップしました。
家焼肉が変わるψ(`∇’)ψ
今まで、特にカルビーや豚バラ肉の煙に「家焼肉を断念していた」と、このコメントを見ているそこの貴方!
我が家もそうでしたが、この商品を購入してそれ(煙)を一掃させてくれなおかつ美味いψ(`∇’)ψ
家焼肉ペースが増えること間違いなし。Amazon
コンパクトなので収納やテーブルの上でも邪魔にならず、鉄板も容易に外せるので洗い物も楽々。鉄板が思ったより小さいと思いましたが、家族は2人だけなのでちょうどいいサイズでした。肝心のスモークレスですが、脂身の多いお肉などを焼いてもほとんど煙がでないのはびっくり。ただ、お肉を焼いているのですからある程度は臭いはでるので、若干部屋が煙臭くなりましたが気になるほどではありませんでした。楽天みんなのレビュー
買って良かった
TVでタレントさんが高評価しているのを見て即購入。
売りである煙はゼロではないし油はねもまぁまぁありますが、今まで使っていたホットプレートに比べたら比では無く、ぜんぜん我慢できるレベル。
何よりもお肉が美味しく焼ける、コレに尽きるのでは無いかと。
焼けるのが遅いと言うレビューも見ましたが、まったく気にならず、なんなら早いくらい。
程良く油も落としてくれるのもグッドです。楽天みんなのレビュー
スモークレスとは?全てが微妙過ぎる
・煙がすごい出る、スモークレスとは???
・火力最大でやっと焼き目がつく、つまり美味しくない
・油がものすごく飛びはねる、テーブルが油まみれ。油をガードする枠がないととてもじゃないが使い物にならない。Amazon
うーん
火力がもうちょっと欲しいかな。
手入れはしやすいし、煙は確かに出ない。
4人ではキツイ!
2人用かなぁー楽天みんなのレビュー
- 煙が出る理由
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脂身の多い肉やタレ付き肉を焼くと煙が立つことがあります。特にプレートに食材が固着したまま調理を続けると、煙が出やすくなります。気になるようだったら、プレートをキッチンペーパーで拭き取ってみてください。
やきまるとスモークレスグリルは、無煙ロースターとホットプレートの間に立つ存在で、ホットプレートより煙を抑え、無煙ロースターより美味しく香ばしい焼き具合が特徴です。悪くいうと、どちらの悪いところも少しずつ持ち合わせています。
- 油ハネ対策は必要
-
油の温度が220℃を超えると油ハネしやすくなります。やきまるは肉を美味しく焼くために、プレート温度が高い時で250℃程度まで上がります。これが油ハネするという口コミが多い理由です。
温度調整をする、脂が多い食材と水分が多い食材を別々に焼く、食材同士を離すことで減らすことができます。併せて、新聞紙を敷くなどのハネ対策は必要です。
- 換気扇を使って匂い対策を
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食材から出る匂いもありますが、やきまるは少し煙が出ることがあるので換気扇も併用します。食後に消臭スプレーをしておくと、ホットプレートの時ほど匂いが残りません。
より匂いの少なさを重視するなら、無煙ロースターおすすめランキングにあるザイグルやグラファイトグリラーの方が少ないです。
やきまるシリーズとスモークレスグリルの疑問
- ふつうのカセットコンロと比べた火力は?
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約3分の1です。肉を焼くときの煙の発生を抑えるために抑えています。
- どこのガス缶でも使える?
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説明書にはイワタニのカセットガスを使うよう記載されています。他社製を使っている人もいますが、火力の低下や事故を招く恐れがあります。他社製を使うとしても、マグネット式以外は使用できません。
- 使い方は?
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- 水皿に230ccの水を注ぐ
- 強火で2~3分予熱する
- 調理
- 片付け(プレートと水皿を洗う)
やきまるの後片付けでもっとも手間に感じるのは、プレート裏の汚れ。裏側はフッ素加工されておらず、食材がこびりついていることも。裏面だけはタワシなどでこすり洗いします。
本体はお湯で濡らした布巾で拭くだけです。内側も汚れているので拭いておきましょう。除菌ティッシュを使うとさらにきれいに仕上がります。
- 予熱は必要?
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食材を早く焼くために、1番強い火力で2~3分ほど予熱するのがおすすめです。
それ以上に空焼きを続けると、フッ素加工の劣化や調理時の煙発生の原因になります。予熱は3分以内にしておきましょう。 - やきまるは生産終了?
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2022年時点では、初代やきまるも販売継続中です。
選び方は、やきまる・やきまる2・スモークレスグリルの違いをご覧ください。 - プレートの買い替えはできる?
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プレートだけの購入も可能です。
プレート表面のフッ素加工は、使っているうちに剥げていきます。また、裏面はフッ素加工が施されていないので、毎回洗っておかないとコゲが溜まります。今まで出ていなかった煙が出るようになったら替え時です。
- やきまるでたこ焼きもできる?
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やきまる、やきまる2ともにたこ焼きはできません。
やきまる用のたこ焼き専用プレートは発売されておらず、付属以外のプレートは事故の原因になります。やきまると同等の性能でたこ焼きプレートがついている機種は、イワタニ マルチスモークレスグリルです。または、同じ岩谷産業のカセットガス式「炎たこ2(えんたこ) CB-ETK-2」はたこやき専門機です。より美味しいたこ焼きを楽しめます。
専用機種ならさらに美味しい!